私は革靴が好きで、さまざまな種類の革靴を持っています。

一番多く持っているのは紐で締める種類の革靴ですが、家を出るときに自然と手が伸びるのはローファーです。

一般的には「ローファーといえば夏」というイメージがありますが、私は冬でもガンガン履きます。

この記事では、そんな私がローファーの魅力について語ってみたいと思います。

普段ローファーを履かない方も、これを機にぜひローファーの良さに目を向けてみてはいかがでしょう!

ローファーとは

ローファーとは、スポッと足を通すだけで履ける、紐がないタイプの革靴です。

英語表記の “Loafer” には「怠け者」という意味があり、紐を結ぶ必要がなく簡単に履けることからこの名前が付いたそうです。

スポッと足を通すだけで履ける「ローファー」

怠け者という名前が付いているほどなので、フォーマルな場面に履くには向かないデザインとされています。

一方で、服装に厳しくない職場や休日のカジュアルな服装にローファーを合わせると、革靴のピシッとした雰囲気がありながらもほどよいリラックス感が足元に生まれます。

ローファーのデザインには、主に以下の 4 種類があります。

  • コインローファー
  • タッセルローファー
  • ビットローファー
  • ヴァンプローファー

それぞれの違いは「甲のデザインの違い」です。

なかには上記の種類に当てはまらない特殊なデザインのローファーもありますが、だいたいはこの 4 種類に分類できます。

では、それぞれのデザインについてみてみましょう。

定番のデザイン「コインローファー」

まず紹介するのは「コインローファー」です。

コインローファーは、4 種類のローファーのなかでもっとも定番のデザインのローファーです。

コインローファーの最大の特徴は甲の部分に入っている切り込みです。

コインローファーの切り込み

この切り込みに幸運のお守りとして 1 セントのコインを挟むのが 1950 年に流行し、”コイン”ローファーという名前が付いたそうです。

1 セントコインはペニーという呼び方もあるため、ペニーローファーと呼ばれることもあります。

また、コインローファーには、甲を覆うように「サドル」というパーツが付いています。

サドルには色々な形があり、上の写真のようにサドルが甲にちょんと乗っているようなサドルや、下の写真のように変則的な形をしたサドルもあります。

サドルの形が特徴的なコインローファー

デザイン的にバランスが良いからか、コインローファーのつま先には U の字のステッチが入っていることが多いです。

コインローファーは、上で記述した通りローファーのなかで最も定番なデザインであるため、初めてローファーを購入する方にもおすすめです!

「イングリッシュローファー」と「フレンチローファー」

コインローファーは「イングリッシュローファー」と「フレンチローファー」の 2 つに分けることができます。

この 2 つを分ける明確な定義はないようですが、

  • つま先がシュッとしていてドレッシーな雰囲気のものをイングリッシュローファー
  • つま先がまるっとしていてカジュアルな雰囲気のものをフレンチローファー

と呼びます。

左がイングリッシュローファーで、右がフレンチローファーです。

ローファー自体がカジュアルな革靴の種類ですが、そのなかでもイングリッシュローファーはキチッとした印象、フレンチローファーはリラックスした印象があります。

華やかさがある「タッセルローファー」

2 つ目は「タッセルローファー」です。

甲についた房飾りが特徴的で、ローファーの種類のなかで一番華やかです。

タッセルローファーの最大の特徴は「タッセル」という甲についた房飾りです。

この房飾りによって、靴全体がドレッシーな顔立ちになります。

タッセル

タッセルローファーは、昔アメリカで弁護士が好んで履いていたことから「弁護士の靴」とも呼ばれています。

コインローファーと同じく、つま先は U の字のステッチがあることが多いですが、何もステッチが入っていないプレーントゥのものやウィングチップになっているものもあります。

ウィングチップのタッセルローファー

タッセルが付いていることで十分華やかさがあるため、つま先のデザインまで凝っていると若干ゴテゴテして見えるかもしれません。

個人的には、つま先のデザインがシンプルな U チップやプレーントゥのタッセルローファーが好みです。

タッセルローファーはドレス顔なので、カジュアルなシーンだけでなくビジネスシーンにも履きたい方におすすめです。

ミニマルな見た目「ヴァンプローファー」

3 つ目は「ヴァンプローファー」です。

ヴァンプローファーは、他のローファーと違って甲に飾りがついていないミニマルな見た目が特徴のローファーです。

ヨーロッパでは、「ヴェネチアン」とも呼ばれています。

つま先は、U の字型のステッチが入っていたり何もステッチがなかったりと、色々なバリエーションがあります。

ヴァンプローファーで特に有名なのが、「コブラヴァンプ」と呼ばれるデザインのローファーです。

甲の部分が足をすっぽり覆うような形状をしており、見た目がコブラっぽいことからこの名前がついたそうです。

OGP:PALACE MOC TOE VENETIAN SLIP ON

ヴァンプローファーは、コインローファーやタッセルローファーよりもカジュアルな印象が強いデザインです。

そのためビジネスシーンには向かず、リラックスした休日などに履きたい種類のローファーです。

エレガンスな「ビットローファー」

最後は「ビットローファー」です。

甲には金属の飾りが付いており、エレガンスな見た目が特徴的です。

付いている金具は「ホースビット」と呼ばれるパーツで、馬の口にはめる”くつわ”をモチーフにしたものだそうです。

ビットローファーのホースビット

ホースビットは、もともとレディースのカバンに使用されていた金具で、これをメンズの靴に取り入れ販売されたのがビットローファーという種類のローファーです。

革靴では珍しい金具が甲にバンと付いていることで、エレガンスでゴージャスな雰囲気があります。

一方で、ホースビットがギラギラしていてちょっと下品な印象を持つ方もいるようです。(実は私も苦手です…)

ただ、服装に自然と馴染めば上品に見えるので、足元をエレガンスに見せたいおしゃれ上級者の方におすすめです。

その他、変わったデザインのローファー

ここまでは代表的な 4 種類のローファーをみてきました。

ここからは、ちょっと変わった種類のローファーを簡単に紹介したいと思います。

ビーフロールローファー

「ビーフロールローファー」とは、甲の両サイドにゴツゴツした縫い目がついているローファーです。

ビーフロールローファーの縫い目

ローファーの種類としては、甲のデザインによってコインローファーだったりヴァンプローファーだったりします。

同時に、このゴツゴツした縫い目が特徴的ということで、甲のデザインに関わらず「ビーフロールローファー」と呼ばれます。

靴全体の印象もゴツめの感じになるので、カジュアル感が強くなります。

キルトローファー

「キルトローファー」とは、スコットランド伝統の民族衣装をモチーフにした “キルト” というパーツが付いたローファーです。

キルトとタッセルを組み合わせた「キルトタッセル」というデザインが有名で、可愛らしいデザインからかレディースでよく見かけます。

キルトローファー

もちろんメンズ用でも販売されており、華やかな雰囲気が特徴的です。

ただ、すこしクセのあるデザインなので、合わせる服装は選ばないといけません。

ベルジャンローファー

「ベルジャンローファー」とは、つま先にパイピング(革の端面に丸みを持たせる仕上げ)で装飾があしらわれたデザインのローファーです。

ヨーロッパの貴族の室内履き用靴から生まれたデザインだそうで、甲にはリボンやタッセルなどが付いています。

ベルジャンローファー

室内履きの靴がルーツということもあり、ローファーのなかでも一番リラックスした雰囲気があります。

ローファー好きが語る!ローファーの長所・短所

ローファーは足をスポッと通すために履き口が広く作られており、涼しげな印象があります。

そのため春先や夏場に履かれることが多いですが、一度ハマると季節など関係なく履きたくなる良さがあります!(私も年がら年中ローファーを履いています)

一方で、紐がないローファーならではの欠点もあります。

ここからは、私が思うローファーの良いところ、悪いところを紹介していきます。

長所 1. 「気軽にスポッと履ける」

ローファーの良いところは、何と言っても気軽にスポッと履けるところです。

靴紐を結ぶ必要がないので、靴べらさえあればサッと履いてすぐに出かけられます。

靴ベラを使ってすぐに履ける

私は普段、いつもバタバタして飛び出すように家を出ます。(私だけじゃないはずです!笑)

紐を結ばずに一瞬で履けるため、ローファーには自然と手が伸び履いてしまうわけです。

怠け者の異名は、伊達じゃありません!

長所 2.「ほどよいリラックス感がある」

ローファーには、紐靴のようなフォーマルな印象はありませんが、カジュアルすぎない「ほどよいリラックス感」があります。

服装に厳しい職場やフォーマルなシーンであれば、ローファーのようなリラックスした雰囲気がある革靴は履きにくいかもしれません。

しかし、服装に厳しくない職場やカジュアルなシーンであれば、ローファーを合わせることでかっちりしすぎない優しい雰囲気になります。

デニムにも合います

私はスーツを着る機会がほとんどなく、どちらかというとカジュアルな服を着ることが多いです。

そのため、カジュアルな服にも難なく合わせらるローファーはかなり重宝しています。

短所 1. 「雨水が入りやすい」

ローファーには良いところがある反面、ローファーならではの悪いところもあります。

ひとつは、「雨水が入りやすい」という点です。

ローファーは見てわかる通り、履き口が低く、そして広い作りをしています。

履き口がくるぶしあたりまであるシューズや、くるぶしより上にあるブーツと比べると、雨水が入りやすい作りをしています。

ローファーを履いているときに突然の雨に降られると、靴の中までビショビショになります。

靴の中まで濡れていると履いていて気持ちが悪いですし、カビや臭いの原因にもなります。

雨の日に履くには向かないのがローファーの特徴だと言えます。

短所 2.「サイズ選びが難しい」

ローファーは、サイズ選びが難しいところが難点です。

紐履であれば、ある程度合っていれば紐でサイズを調整して快適に履くことができます。

しかし、ローファーは紐でサイズを調整できないので、少しサイズが違うだけでも履き心地が悪くなってしまいます。

たとえば、甲が緩いと歩くたびに甲が浮いて歩きにくいですが、かといってキツと長時間履き続けた際に痛くなってしまいます。

また、かかとが大きいローファーだと歩いた時にパカパカ浮いてスリッパのような履き心地になってしまいます。

緩すぎずキツすぎない、ちょうど良いサイズ感のローファーを選ばないといけないところがローファーの難しいところです。

この記事の最後にローファーのサイズ選びのコツを紹介しているので、ローファーのサイズ選びに困ったときは参考にしてみてください。

はじめて買う方にオススメしたい。定番のローファー 3 選

次は、定番デザインのローファーを 3 つご紹介します。

普段あまりローファーを履かないという方は、まずは定番デザインのローファーから選んでみるのがおすすめです。

いろんな服装に合わせやすいですし、流行り廃りがあまりないので長く履けると思います。

1. ダークブラウンのコインローファー

まずは、ダークブラウンのコインローファー。

ダークブラウンのコインローファー(イングリッシュローファー)

ダークブラウンは革靴の定番の色で、落ち着いた優しい雰囲気が魅力です。

ダークブラウンとイングリッシュローファーを組み合わせると、落ち着きが感じられながらもドレッシーな印象があり、いろんなシーンに合わせやすいです。

ビジネスでもカジュアルでも履けるローファーをお探しなら、ダークブラウンのイングリッシュローファーがおすすめです。

ダークブラウンのフレンチローファーは、イングリッシュローファーよりもカジュアルな雰囲気が強いです。

一方、休日のリラックスした服装に合わせるのであれば、フレンチローファーを選んでもいいかもしれません。

ダークブラウンのコインローファー(フレンチローファー)

2. バーガンディーのタッセルローファー

2 つめは、バーガンディーのタッセルローファー。

バーガンディーのタッセルローファー

ワインレッドのような色味の「バーガンディー」という色は、大人っぽい雰囲気があり、タッセルの華やかさと相性がとても良いです。

ダークブラウンのコインローファーに比べると、華やかな雰囲気が強いです。

ちなみに、アッパー(ソールより上側)とタッセルの素材が異なるタッセルローファーもあります。

アッパーとタッセルの素材が違うタッセルローファー

3. ネイビーのコインローファー

3 つめは、ネイビーのコインローファーです。

ネイビーのフレンチローファー

ネイビーは、コインローファーの涼しげな雰囲気とよく合います。

特にカジュアルさが売りのフレンチローファーとの組み合わせは人気があり、定番のモデルです。

ただ、ネイビーのフレンチローファーはおしゃれな雰囲気が強く出るので、ビジネスシーンに履くのに抵抗を覚える方がいるかもしれません。

そんなときは、ネイビーのイングリッシュローファーを選ぶと、スマートさの中にも涼しさがある足元になります。

ネイビーのイングリッシュローファー

ローファーのサイズ選びのポイント

さて、最後にローファーのサイズ選びについて解説したいと思います。

ローファーは紐でサイズ感を調整できないので、慎重にサイズを選ばなくてはいけません。

私がローファーを選ぶときにチェックするポイントは以下の 2 つです。

まず確認したいのは、「甲の押さえが効いているか」です。

甲の押さえが効いていると、靴の中で足が動きにくくなるため履き心地が良くなります。

ただ、押さえがキツすぎると長時間履いていると痛くなってくるので、「やんわり押さえられてる感」のローファーを選ぶことができればベストです。

甲の部分が押さえられているか確認する。

次に確認したいのが、「歩いたときにかかとが抜けないか」です。

ローファーは紐靴と違って履き口が広く、そのためかかとがスポッと抜けやすいです。

歩いたときにかかとがスポスポと抜けてしまうと、スリッパみたいに履き心地が悪くなってしまいます。

歩いたときにかかとがしっかりとついてくるサイズ感のローファーを選ぶと、快適な履き心地の一足になります。

足を踏み込んだときにかかとがパカパカ浮かないか確認する。

完璧に足に合うローファーは存在しない!?

私は長いこと自分の足に完璧にあったローファーを探してきました。

しかし、いろいろなローファーを試すうちに完璧に足に合うローファーは存在しないことに気がつきました。

なぜなら、足の大きさは日や時間帯によって変わるため、あるときはぴったりに感じても、あるときは大きめに感じることがあるからです。(そりゃそうですよね……)

紐靴であれば、時間帯に合わせて紐の締め具合を調整することができますが、ローファーではそうはいきません。

ただ、上で紹介したポイントを踏まえて選べば、紐履までとはいかないまでも快適に履ける一足を見つけられるはずです。

おわりに

この記事では、ローファーの種類や定番デザイン、サイズ選びのポイントについて解説しました。

ローファーは甲のデザインで種類を分けることができ、全体を通してリラックスした雰囲気があります。

紐靴に比べると履いている人は少ないですが、服装の自由化が進んでいる今の時代にぴったりの靴だと思います。

ただし、フィッティングを間違えると履き心地が悪いので、ポイントを押さえながら選んでぜひお気に入りの一足を探してみてください。

ここまで読んでいただきありがとうございました。